検査技術科のご案内
臨床検査の種類
病院で採血や心電図検査などをしたことはありますか?実は、それが臨床検査です。
臨床検査は「検体検査」と「生理機能検査」の2つに大きく分けられます。
臨床検査は「検体検査」と「生理機能検査」の2つに大きく分けられます。
検体検査
みなさんの体から採取した血液や尿などの成分を分析する検査です。
- 一般検査
- 微生物検査
- 生化学・免疫検査
- 病理検査
- 血液・輸血検査
生理機能検査
みなさんの体に直接機器を当てて行う検査です。心電図や脳波、超音波検査などが含まれます。
- 循環機能検査
- 耳鼻科検査
- 肺機能検査
- 超音波検査
- 神経機能検査
生理機能検査を受けられる方へ
- 受診者取り違い防止のため検査時に受診者の方から氏名を名乗っていただきますのであらかじめご了承ください。
- 諸事情により検査の順番が前後し待ち時間が長くなる場合がございますのであらかじめご了承ください。
よくお尋ねいただくご質問
生化学検査
Q. 生化学検査の日は、食事を抜く必要がありますか?
A.生化学検査項目で食事の影響を受けるものには、血糖,中性脂肪,インスリン,胆汁酸などがあります。なかでも、血糖と中性脂肪は食後増加する代表的な成分です。血糖値は食後30分~1時間でピークに達し、中性脂肪は食後2~4時間で食前の2~3倍に上昇します。したがって、いつも同じ条件で検査を受けないと、食事の影響を受ける項目では、検査値の動きが病気によるものか食事によるものかが判断出来ません。初診時は、できるだけ食事をせずに来院してください。再診時は項目によりますので、主治医にご確認ください。
循環機能検査
Q. 心電図をとるときに感電しますか?痛みはありますか?
A.心電図は、心臓の筋肉に流れる電流を体表面から記録するもので、機械から電気を流すわけではありません。感電したり、痛みを感じることもありません。
Q. ホルター心電図の検査中は安静にしていなければいけないのですか?
A.ホルター心電計装着中は普段どおりの生活をしてください。ただし、お風呂には入れません。また、電気毛布の使用や電気治療、激しい運動は控えてください。
Q. トレッドミル負荷試験では何分くらい歩くのですか?
A.通常は年齢から算出した目標心拍数に達するまで歩いていただきます。最大でも10分程度です。ただし、心電図変化や、胸痛などの自覚症状が現れたときはただちに検査を終了します。安全を考慮して、医師の立会いのもと検査を行っています。
超音波検査
Q. 腹部エコー検査は、なぜ絶食しなければいけないのですか?
A.胆嚢内に溜まった胆汁が、食事により十二指腸内へ排出されます。そのため胆嚢が収縮し、検査困難になってしまいます。また、胃に食べ物が充満し、胃の裏側にある膵臓が観察しにくくなります。
Q. 腹部エコー検査前に薬を飲むため、水を飲んでもいいですか?
A.少量の水・お茶の摂取は構いません。しかし、牛乳等の乳製品は控えてください。
Q. 乳がん検診のとき、マンモグラフィと乳腺エコーはどちらかだけでいいですか?どちらが 優れているのでしょうか?
A.マンモグラフィと乳腺エコーは、検査原理が異なるため、それぞれの得意な対象が異なります。
乳腺超音波(エコー)検査は、マンモグラフィでは診断が難しい若い女性の乳腺でも比較的正確に診断でき、年齢を問わず、5㎜程度の小さな病変の検出および質的診断が可能です。一方、マンモグラフィ検査は、乳癌の特徴の一つである微細石灰化の検出に優れています。
以上のように、正確な診断を行い、早期乳癌を発見するためにも、原則的に当院では2つ の検査が併用されています。
乳腺超音波(エコー)検査は、マンモグラフィでは診断が難しい若い女性の乳腺でも比較的正確に診断でき、年齢を問わず、5㎜程度の小さな病変の検出および質的診断が可能です。一方、マンモグラフィ検査は、乳癌の特徴の一つである微細石灰化の検出に優れています。
以上のように、正確な診断を行い、早期乳癌を発見するためにも、原則的に当院では2つ の検査が併用されています。
Q. 乳腺超音波(エコー)検査は、女性の方に実施してもらえますか?
A.当院の 乳腺超音波(エコー)検査は、すべて女性の技師が担当します。
血液検査で何がわかるの?
項目名 | 説明 | ||
---|---|---|---|
栄養状態 | TP | 総蛋白 | 主に栄養状態を確認できます。また多くは肝臓で作られるため、肝機能が悪くなると低くなります。 |
ALB | アルブミン | ||
A/G | アルブミン・グロブリン比 | ||
腎機能 | UA | 尿酸 | 痛風という激痛を伴う関節炎発症の目安になります。また腎機能が悪くなると高くなります。 |
BUN | 尿素窒素 | 老廃物の一種で腎臓機能が悪くなると高くなります。BUNは、高蛋白な食事でも高くなります。 | |
CRE | クレアチニン | ||
肝機能 | T-BIL | 総ビリルビン | 肝臓、胆嚢、胆管に障害が有ると、高くなり皮膚が黄色くなってきます。体質的に少し高い場合もあります。 |
D-BIL | 直接ビリルビン | ||
AST(GOT) | アスパラギン酸アミノ基転移酵素 | 主に、肝臓、心臓などが障害を受けてその細胞が壊れると、その状態に合せて血清中の値が高くなります。 | |
ALT(GPT) | アラニンアミノ基転移酵素 | ||
LD(LDH) | 乳酸脱水素酵素 | ||
ALP | アルカリホスファターゼ | 肝臓や胆嚢から小腸に行く管が詰まると高くなります。また骨の形成にも関わっており、小児では高くなります。 | |
ChE | コリンエステラーゼ | 肝障害、農薬中毒、栄養不良などで低くなります。 | |
γ-GTP | γグルタミルトランスペプチダーゼ | アルコール性の肝障害で高くなります。週に一度はアルコールを飲まない休肝日を設けましょう。 | |
心臓 | CK(CPK) | クレアチニンキナーゼ | 骨格筋、脳及び心筋に多く含まれる酵素で、心筋梗塞や広範な脳梗塞などで高くなります。また過激な運動でも高くなります。 |
膵臓 | AMY | アミラーゼ | 主に膵臓の異常を調べる時の検査ですが、唾液にも含まれており、おたふく風邪などでも高くなります。 |
脂質 | T-CHO | 総コレステロール | 高血圧や動脈硬化の指標となります。また、コレステロールは肝臓で作られるので、肝臓の障害がひどい場合にはコレステロールは下がります。 |
TG | 中性脂肪 | ||
HDL-CHO | HDL-コレステロール | コレステロールの中でも、善玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化の予防に関与します。 | |
LDL-CHO | LDL-コレステロール | コレステロールの中でも、悪玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞の危険因子といわれています。 | |
電解質 | Na | ナトリウム | 血中濃度の平衡を維持、調整する事によって、体細胞の正常な代謝に寄与しています。 |
K | カリウム | ||
CL | クロール | ||
Ca | カルシウム | 筋肉、神経の興奮性、を調節しています。また骨の形成にも関与しています。 | |
IP | 無機リン | カルシウムとともに骨を構成するための重要な成分になります。また、細胞の代謝にも欠かせません。 | |
貧血 | Fe | 血清鉄 | 血清鉄は赤血球の材料で、鉄が不足するとTIBCは高くなり鉄欠乏性の貧血を起こします。 |
TIBC | 総鉄結合能 | ||
RBC | 赤血球数 | 血液の状態や量をみる検査で、貧血や多血症の診断に使われます。低くなると貧血になります。また赤血球は酸素の運搬を行います。 | |
HB | 血色素量 | ||
Ht | ヘマトクリット値 | ||
Pt | 血小板数 | 出血を止める重要な働きをしてます。少なくなると血が止まりにくくなります。 | |
炎症 | WBC | 白血球数 | 白血球は細菌・ウイルスなどの外敵から体を守るための細胞です。また、細菌・ウイルス感染などで高くなります。 |
CRP | C反応性蛋白 | 体のどこかに炎症があると高くなります。病気の経過を見るのにも役立ちます。 | |
糖尿 | GLU | 血清血糖値 | 血液中にあるブドウ糖のことで、血糖値の調節が出来なくなるのが糖尿病です。体のエネルギーとしては重要ですが、多すぎるといろんな病気を引き起こします。 |
グリコHbA1c | グリコヘモグロビンA1c | 糖尿病の程度を知るための検査です。過去の血糖値の平均を推測できます。目標値を維持する事が大切です。 | |
GA | グリコアルブミン |
- 基準値は各病院で異なる場合がありますので報告書に書かれた値を参考にしてください。