本日はいかがなさいましたか?

主な対象疾患と治療法

耳の疾患

症状

聞こえにくさ、めまい など

治療

突然聞こえなくなる突発性難聴や、めまい発作、またメニエール病などに対するステロイド治療や精密検査を、外来また入院にて対応します。お歳の変化によって聞こえづらくなった場合でもお気軽に相談ください。疾患がないか検査をしたうえで、補聴器の相談にも対応します。
鼓膜に穴が開いて聞こえが悪い、あるいは耳だれが止まらない、耳や頭が痛いなどの症状を来たす疾患として慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎があります。適切な加療をしなければ増悪して重篤になる場合もありますので放置する事は勧められません。当科ではこういった疾患に対する治療法としての鼓室形成手術・乳突削開術に積極的に取り組んでいます。聞こえが改善する場合も多く、まずは診察に来て頂き詳しく検査したうえで治療方針をご提示します。
突然に顔の動きが悪くなる顔面神経麻痺についても御対応します。顔面神経は耳鼻咽喉科領域に深く関わっています。この疾患に対しては、基本的には入院加療を要します。精密検査、初期治療、今後の改善度合いに関する予後判定、手術治療まで全てに対応します。

鼻の疾患

症状

鼻づまりや鼻だれ、頭痛など

治療

アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻中隔彎曲症などの疾患に対しては、内服や点鼻による外来での通院治療も行いますが、治療効果が乏しい場合の手術(内視鏡下鼻副鼻腔手術)治療にも対応します。現在鼻の手術は、多くの症例が内視鏡で鼻の穴から行うことが可能になっています。唇の裏側を切って行う以前から知られている手術とは異なり、術後の経過もだいぶ楽になっています。慢性的な鼻閉・鼻漏に対して著効する例も多くありますので是非ご相談ください。

咽喉頭の疾患(急性扁桃炎・扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍)

症状

のどの痛み、発熱(高熱)、耳の痛み、嚥下痛、倦怠感、関節の痛み

治療

皆さんに良く知られている臓器に扁桃腺(口蓋扁桃)があります。急性炎症を来たすと激しい痛みで食事が取れず高熱を発します。進行しますと周囲に膿がたまり(扁桃周囲膿瘍)、呼吸状態が悪化する重篤な場合もあり油断はできません。このような症例に対しては、主に入院での抗菌・抗炎症加療を行います。急性炎症を度々繰り返す場合には、根本的な治療として手術(扁桃摘出術)も行います。さらに、この扁桃腺が肥大する事によって睡眠時無呼吸や激しいいびきの原因になっている場合もあり、そういった方に対する手術(咽頭形成手術)にも対応します。
喉頭という場所は、呼吸や飲み込み(嚥下)、発声に重要な役目を担っています。声帯にポリープなどの腫瘤を来たすと、声がかれて満足に発声出来なくなります(嗄声)。その他にも嗄声を来たす疾患がいくつも存在します。当科では顕微鏡下喉頭微細手術による声帯、喉頭の手術にも対応します。また、食事が通りにくく飲み込む時にむせるなどの症状は嚥下機能の低下、異常を疑う所見です。こういった方々に対しては、当院リハビリテーション科協力のもと、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査によって嚥下機能を正確に把握して、その方の状態に合わせた嚥下訓練によるリハビリ治療を行っています。

腫瘍性疾患(頭頸部腫瘍)

治療

当科は腫瘍やがんにも関わる科です。 耳鼻科の領域で良く知られたところでは咽頭がんや喉頭がんなどがあり、耳下腺、顎下腺、甲状腺などの臓器、また鼻(副鼻腔)や耳(側頭骨)にもがんが発生する事があります。 現在当科では、がんの治療は行っていません。しかし検査を行って確定診断まで行いがんの診断に至った方は、九州がんセンター、九州大学病院、福岡大学病院等の高次施設に御紹介して治療を行って頂きます。 癌ではない良性の腫瘍も多く発生しますが、これら良性の腫瘍に対しては手術にも対応しております。 耳鼻咽喉科は、頸部や頭部の多くの疾患を扱います。領域ほぼすべての検査を行う事ができますし、薬による内科的加療から外科的手術療法まで広範囲に対応します。
どの科にかかってよいか困る場合などもあるかと思います。当院は総合病院ですので、当科を受診頂いた方の検査結果次第では、より専門的に治療して頂くために当該科に御紹介(院内コンサルテーション)する事もございます。お体の事でお悩みの際は、どうぞお気軽に耳鼻咽喉科に御相談してください。