主な対象疾患と治療法
乳がん
症状
乳房のしこり、乳房にえくぼやただれができる、左右の乳房の形が非対照になる、乳頭から分泌物が出る など
検査
視診・触診、マンモグラフィ、超音波検査、細胞診、組織診、CT検査・MRI検査、腫瘍マーカー検査
治療
手術療法、薬物療法、放射線治療があります。
- 手術療法 乳腺部分切除術、乳房切除術、皮下乳腺全摘術、乳房再建術があります。乳腺部分切除には通常放射線療法が必須です。術式は患者様の希望に加え、マンモグラフィ、エコー、MRI等の検査結果を踏まえて選択していきます。
- 薬物療法 ホルモン療法、化学療法、抗HER2(ハーツー)療法などがあります。患者さんの病理診断結果を基に選択していきます。乳がんは現在大きく分けて5つのタイプに分類され、それぞれに推奨される治療法があり、それに従い薬物療法を選択していきます。 2021.12月からオンコタイプDXが保険適応となり、治療の個別化が進んでいくことが期待されます。
- 放射線治療 乳腺部分切除術を施行した際には、5週間通院しながらの放射線治療が必要になります。乳房切除術を施行した方でも、腫瘍径が5cm以上、リンパ節転移が4個以上ある方は放射線治療が推奨されております。また骨転移の疼痛コントロールにも有用です。
乳腺線維腺腫
症状
乳房のしこり
検査
視診・触診、マンモグラフィ、超音波検査、細胞診、組織診、CT検査・MRI検査
治療
若年者に多く、急速に増大することがあります。治療は手術により切除するしかなく、薬物療法で消失することはありません。3cm以上になった際には手術を勧めることが多い疾患です。線維腺腫は悪性に変化することはありません。